こばやし元樹、体重48kgまで減量し悪徳刑事に「口開けずにしゃべる」怪演の裏側
Netflixで世界配信中のオリジナルドラマ『ガス人間』が大反響を呼んでいる。1960年の東宝特撮『ガス人間第一号』を原案とするSFスリラーで、Netflix週間TOP10で1位、グローバルTOP10(非英語シリーズ)でも4位にランクイン。28の国と地域でTOP10入りする人気ぶりだ。
その中で、ひときわ異彩を放つのが、悪徳刑事・吉田警部を演じるこばやし元樹さん(52)。痩せ細った体に白髪交じりの髪、メガネ越しの鋭い眼光――その不気味な存在感がSNSでも話題沸騰。「自分の写真がネットに広まっているのを見つけて、作品の人気ぶりとすさまじさを改めて実感しています。僕のSNSへのコメントも波のように押し寄せてきて、驚きました」と、穏やかな笑顔で振り返る。
冷房ゼロで涼しいミニギアAirio Pro その怪演の裏には、並々ならぬ役作りがあった。もともと65kgあった体重を普段は55kgにキープしているが、衣装合わせの際に片山慎三監督から「頬がこけた感じがいいです」と言われ、なんと48kgまで減量。食事は朝だけにして昼は抜き、夜はバナナ、ナッツ、ヨーグルトだけという過酷な食生活を2週間前から撮影中まで続け、自宅で有酸素運動も欠かさなかった。「強制されたわけでもない。自分が器用ではないので、役のために何かしたいと、まあ自己満足ですかね(笑)」。その身体的な追い込みが、役の心の飢えや支配欲、承認欲求といった人間性を捉える助けになったという。
特に印象的なのは、撮影初日のエピソード。3話で吉田が証拠をもみ消すために殺人を犯すシーンが、こばやしさんの初日だった。「現場で銃を手にして引き金を引いたときに、『快感』を得られたんです。頭でイメージしていただけではなく、実際に行動したことで、吉田の暴力性、支配欲が満たされる感覚を」。廃墟となった植物園というロケ地も役にぴったりで、「あの日“吉田になれた”気がします」と語る。
また、監督から「なにか癖があったほうがいい」と提案され、こばやしさんは歯を食いしばり口を開かずにしゃべるという癖を採用。しかし、そのままでは何を言っているか分からず、試行錯誤の末に「奥歯の食いしばりを少し緩めて、前歯だけで話すようにするとクリアに聞こえる」とコツを発見。最初に撮影したシーンは後からアフレコで録音し、後半はそのコツを生かして喋っているというから、リピート視聴でその変化をチェックしてみてほしい。
そして何より、最大の見せ場は第5話のボウリング場のシーン。スプリット「スネークアイ」をクリアしなければ命を取られる賭けに挑み、難関を突破した吉田が奇妙な喜びのダンスを披露。この“ヨシダンス”が「ボウリングマスター」としてネットで大バズリし、Netflix Japan公式YouTubeの動画は57万回再生を突破した。実は大学時代にボウリングで200点以上を出した経験を持つというこばやしさん。このシーンでは薄汚れたノースリーブのランニングを自前で用意し、ガリガリに痩せた体で臨んだ。撮影最終日、一日かけて撮影したこのシーンでは、監督から見せられた海外のダンス動画を参考にしつつも、覚えた振りが終わってもカットがかからず延々とカメラが回り、「もうやるしかないので、必死で動きを絞り出しました。頭で考えてやったことではありません(笑)」と苦笑い。共演者の松浦祐也さんらも一緒に盛り上がったが、その部分は残念ながら本編では使われなかったそうだ。
完成した作品を見た主演の小栗旬さんからは「不気味だった」と最大の褒め言葉をもらい、「今の僕があるのは小栗さんのおかげです。まさか、自分の人生に小栗さんが現れるなんて考えないじゃないですか。僕の恩人です。感謝しかありません」と目を潤ませる。
1974年生まれ、兵庫県出身。米国の名門NYリー・ストラスバーグ演劇映画研究所で学び、NY在住の日本人演劇集団『俳優集団』を結成した異色の経歴を持つこばやしさん。現在もNHKプレミアムドラマ『勿忘草の咲く町で』やテレビ大阪『夫に不倫をお願いされました』に出演中と、ますます目が離せない。
夜間運転用メガネが今ドライバーに急増中ナイトライダー 
今、あなたにオススメ