宙組組長・松風輝が退団へ ハラスメント問題直撃の舞台裏、後任は“花の95期”愛すみれ
宝塚歌劇団宙組が転機を迎えている。現組長の松風輝(あきら)が、9月6日付で退団することが正式に発表された。後任には、現副組長の愛すみれが9月7日付で就任する。
松風は2006年に92期生として入団。初舞台から一貫して宙組で歩み、2023年6月に組長に就任した直後、所属劇団員・有愛きいさんの自死事件に直面した。劇団の親会社・阪急阪神ホールディングスはハラスメント行為を認定し、遺族に謝罪。宙組公演は休止に追い込まれ、組織改革が断行された。
デニムに合う。履くだけで「ちょいワル」Tapoon 関係者によれば、松風は「上級生の中でいちばん優しいくらい」と下級生から慕われていた一方、もともとは体育会系ノリの人物だったという。ハラスメント報道後は細かい気配りを見せるようになったが、ファンの間では「人望があるほうではなかった」との評価も。「退団ありきで『黒蜥蜴』のキーパーソン役を割り当てられたのでは」とやや辛口の声も上がっている。
そんな中、7月25日から東京宝塚劇場で上演中のミュージカル『黒蜥蜴』。江戸川乱歩原作、三島由紀夫戯曲の名作で、19年ぶりの再演という話題作だ。公演に先立つ6月下旬、東京公演開始前に宝塚大劇場での打ち上げが行われた。場所は劇場から車で10分ほどの和食チェーン店。急遽決まった宴席には、1名を除く宙組所属74名のほとんどが参加した。
「表向きは自由参加の慰労会だが、実質半強制。休みの日にやると強制と取られるため、公演期間中に設定した。組費で負担ゼロとはいえ、下級生には不満があった」と劇団関係者は明かす。通常は老舗ホテルの大宴会場で開かれるところを、あえて大衆店を選んだ背景には「人目を気にした面がある」という。
居合わせた客の証言によれば、男役風の短髪グループと娘役風のスカートコーデのグループがはっきり分かれており、すぐに宝塚とわかったという。余興では男役風の出演者が娘役風の衣装を着て登場し大盛り上がり。2時間ほどでお開きとなったが、廊下ですれ違った未成年とおぼしき俳優が「食べ放題にしてほしかった。料理がめっちゃ少なすぎ!」とぼやく場面もあった。
散会後、松風は一人で自家用車で帰路についた。
後任の愛すみれは、2009年入団の95期生。いわゆる「花の95期」と呼ばれる黄金世代の一人で、宙組トップスター・桜木みなと、男役2番手の水美舞斗も同級生だ。宝塚担当記者は「95期で固まることで、よその組から組替えしてくる人が入りづらくなる。上下関係の締めつけがきつくなり、下級生が萎縮する恐れがある」と警鐘を鳴らす。
一方で劇団側の思惑について「順当ならもう一人の副組長・秋奈るいが組長になる流れだったが、そうならなかった。自死事件の影を引きずる古い体制を刷新し、再出発を印象づけたい本音があるのでは」との見方もある。
長年のヅカファンからは「退団後、女優として活躍するにはよほどファンがいないと厳しい。専科やダンス講師の道もあるが、踊りがそこまで上手だったわけではない」と厳しい声も。
パワハラ問題以降、多少は改善されたとはいえ、しごき体質はまだ残っているとされる。宙組が過去を清算し、真の意味で生まれ変われるか。新体制の行方が注目される。
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